月よわたしを唄わせて ‘’かくれ発達障害’‘と共に37年を駈けぬけた「うたうたい のえ」の生と死
ベロ亭のあする恵子が甦らせた、「うたうたい のえ」の37年の苦悩と煌めきのノンフィクション。
急逝する前日まで綴ったブログの日記『お月様が見てるよ』と、晩年の絶唱4曲を収めた付属CD『赤い涙』とが、のえの肉声となって届く魂のコラボレーションでもある。
みずから逝った人の尊厳の回復を渇望し、あらゆるハンディや試練にもかかわらず、生き抜こうとする逆境にも、母親二人のマイノリティがいとなむ家族のおもみにも、「かくれ発達障害」のただならない深刻さにも、真正面から向き合った稀有な一冊。
「登攀」という言葉がふさわしい類稀な本だ。登ってみてほしい。下りてきたとき、地上の意味が変わっているだろう。 「あのさみしさと、この悲しみと、死ぬまでずっと持ち続けたいのです」のえはそう唄っていた。あのさみしさとは、この悲しみとは何だったのだろう。決してちっぽけではなかった、あまりある力をたたえた、のえの生と死に、あする恵子が分け入っていく。「存在の全焼」と形容される生きづらさと格闘したのえの人生と唄を通して、あなたの中にもきっとある、せきとめてきた風景と記憶に目をやるために。だからこの本はあなたの自由に関する本でもある。(斎藤真理子推薦文より)
特別掲載 ブログ「うたうたい のえ」こえあるかぎりより 日記 お月様が見てるよ
付属CD 赤い涙 唄 のえ 収録曲 かんちがいのためいき、KYソングひらきなおりの唄・無題・月は知らんぷり
目次
献 辞 ……………… 10
はじめに、読者へ 全体の構成、及び ノンフィクションの著者からのお願い ……………… 12
ノンフィクション
月よわたしを唄わせて ……………… 22
〝かくれ発達障害〟と共に37年を駈けぬけた
「うたうたい のえ」の生と死
ベロ亭 あする恵子
プロローグ 「うたうたい のえ」がいた ……………… 24
1章 光いっぱいの最高に幸せなところで
楽しんでな、おこるで! ……………… 35
その日、二〇〇八年十月五日
[お願い]特別な体験の詳細を明らかにした章です。どうか心の準備をして読んでください。
2章 ちっちゃな星 ……………… 69
「自閉症」という特性を潜ませて
Ⅰ ぼつんとうかがうまなざしで ……………… 73
Ⅱ 幸せな野性児から、ひとりの音楽の世界へ ……………… 96
3章 いつの間にか、手をはなれる小鳩のように ……………… 141
「かくれ発達障害」に気づく
4章 路上で世界と向き合った ……………… 173
うたうたい のえ へのオマージュ
Ⅰ 新宿の雑踏から、各地を彷徨う旅へ ……………… 176
Ⅱ 京都木屋町の川べりから、釜ヶ崎へ ……………… 208
5章 それでも私は「自閉症の面白さ」を手放さない ……………… 245
Ⅰ 「うちね、嬉しいとくるくる回る」 ……………… 250
診断という謎解きがはじまって
Ⅱ きっと、あの高い山も越えられる ……………… 284
診断のありかたをふり返り、「かくれ発達障害」について深める
6章 最後の居場所を奪われて ……………… 325
長居公園のテント村から淀川べりへ
7章 藁、藁、一本の藁 ……………… 377
エピローグ 「和解」 ……………… 405
月を見上げると口ずさむ唄がある
写真&イラストについて ……………… 429
この本を読み解くためのキーワード、よっつのノート ……………… 430
●「のえルーム」 ●Eテレドキュメント出演 ●「サリーとアンの課題」をめぐる一考察
●より柔軟に自閉症スペクトラムへ 診断基準の変遷
[謝 辞] 二〇一六年冬のあとがきにかえて ……………… 434
[ 詩 ]冬至の午後、四十六年目の太陽を直視した ……………… 448
二〇一九年初秋のあとがき ……………… 453
[付 録]のえの人生からの、思いもよらない贈り物 ……………… 458
耕くんの自閉課題と共に生き延びたベロ亭の九年
二〇二一年夏の終わりの、ホントの本当のあとがき ……………… 487
二〇二二年春の最後のあとがき ……………… 500
参考資料 ……………… 507
著者プロフィール ……………… 510
ブログ「うたうたい のえ」こえあるかぎり・より ……………… 2
日記 お月様が見てるよ
二〇〇七年一月二日〜二〇〇八年十月四日 文・のえ
のえのオリジナル青 ……………… 72
[付属CD] 赤い涙
歌詞 かんちがいのためいき ……… 68 KYソング ひらきなおりの唄 ……… 244
無題 ……… 376 月は知らんぷり ……… 404
急逝する前日まで綴ったブログの日記『お月様が見てるよ』と、晩年の絶唱4曲を収めた付属CD『赤い涙』とが、のえの肉声となって届く魂のコラボレーションでもある。
みずから逝った人の尊厳の回復を渇望し、あらゆるハンディや試練にもかかわらず、生き抜こうとする逆境にも、母親二人のマイノリティがいとなむ家族のおもみにも、「かくれ発達障害」のただならない深刻さにも、真正面から向き合った稀有な一冊。
「登攀」という言葉がふさわしい類稀な本だ。登ってみてほしい。下りてきたとき、地上の意味が変わっているだろう。 「あのさみしさと、この悲しみと、死ぬまでずっと持ち続けたいのです」のえはそう唄っていた。あのさみしさとは、この悲しみとは何だったのだろう。決してちっぽけではなかった、あまりある力をたたえた、のえの生と死に、あする恵子が分け入っていく。「存在の全焼」と形容される生きづらさと格闘したのえの人生と唄を通して、あなたの中にもきっとある、せきとめてきた風景と記憶に目をやるために。だからこの本はあなたの自由に関する本でもある。(斎藤真理子推薦文より)
特別掲載 ブログ「うたうたい のえ」こえあるかぎりより 日記 お月様が見てるよ
付属CD 赤い涙 唄 のえ 収録曲 かんちがいのためいき、KYソングひらきなおりの唄・無題・月は知らんぷり
目次
献 辞 ……………… 10
はじめに、読者へ 全体の構成、及び ノンフィクションの著者からのお願い ……………… 12
ノンフィクション
月よわたしを唄わせて ……………… 22
〝かくれ発達障害〟と共に37年を駈けぬけた
「うたうたい のえ」の生と死
ベロ亭 あする恵子
プロローグ 「うたうたい のえ」がいた ……………… 24
1章 光いっぱいの最高に幸せなところで
楽しんでな、おこるで! ……………… 35
その日、二〇〇八年十月五日
[お願い]特別な体験の詳細を明らかにした章です。どうか心の準備をして読んでください。
2章 ちっちゃな星 ……………… 69
「自閉症」という特性を潜ませて
Ⅰ ぼつんとうかがうまなざしで ……………… 73
Ⅱ 幸せな野性児から、ひとりの音楽の世界へ ……………… 96
3章 いつの間にか、手をはなれる小鳩のように ……………… 141
「かくれ発達障害」に気づく
4章 路上で世界と向き合った ……………… 173
うたうたい のえ へのオマージュ
Ⅰ 新宿の雑踏から、各地を彷徨う旅へ ……………… 176
Ⅱ 京都木屋町の川べりから、釜ヶ崎へ ……………… 208
5章 それでも私は「自閉症の面白さ」を手放さない ……………… 245
Ⅰ 「うちね、嬉しいとくるくる回る」 ……………… 250
診断という謎解きがはじまって
Ⅱ きっと、あの高い山も越えられる ……………… 284
診断のありかたをふり返り、「かくれ発達障害」について深める
6章 最後の居場所を奪われて ……………… 325
長居公園のテント村から淀川べりへ
7章 藁、藁、一本の藁 ……………… 377
エピローグ 「和解」 ……………… 405
月を見上げると口ずさむ唄がある
写真&イラストについて ……………… 429
この本を読み解くためのキーワード、よっつのノート ……………… 430
●「のえルーム」 ●Eテレドキュメント出演 ●「サリーとアンの課題」をめぐる一考察
●より柔軟に自閉症スペクトラムへ 診断基準の変遷
[謝 辞] 二〇一六年冬のあとがきにかえて ……………… 434
[ 詩 ]冬至の午後、四十六年目の太陽を直視した ……………… 448
二〇一九年初秋のあとがき ……………… 453
[付 録]のえの人生からの、思いもよらない贈り物 ……………… 458
耕くんの自閉課題と共に生き延びたベロ亭の九年
二〇二一年夏の終わりの、ホントの本当のあとがき ……………… 487
二〇二二年春の最後のあとがき ……………… 500
参考資料 ……………… 507
著者プロフィール ……………… 510
ブログ「うたうたい のえ」こえあるかぎり・より ……………… 2
日記 お月様が見てるよ
二〇〇七年一月二日〜二〇〇八年十月四日 文・のえ
のえのオリジナル青 ……………… 72
[付属CD] 赤い涙
歌詞 かんちがいのためいき ……… 68 KYソング ひらきなおりの唄 ……… 244
無題 ……… 376 月は知らんぷり ……… 404