沈黙の記憶1948年 ──砲弾の島 伊江島米軍LCT爆発事件

謝花直美(沖縄タイムス記者)

1,800円 +税

ISBN: 978-4-7554-0320-0        2022年06月20日発行

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伊江島の米軍LCT爆発事件は、占領下で起きた人身事件で最大の被害を出した事件でした。なぜ事件が記憶されなかったか。著者はその「失われた人々の命の軌跡」を追った。

目次
はじめに
序章
 一 記憶されない事件
 二 届けられた本

第一章 北部「立退き」と戦後の移動
 一 日本軍飛行場へと造り変えられた島
 二 北部「立退き」
 三 地上戦
 四 今帰仁の戦争
 五 慶良間への強制移送
 六 生存のための帰還

第二章 砲弾の島
 一 伊江島への帰還
 二 米軍資料を読み直す
 三 「チャイナ・ボーセイ」による砲弾利用
 四 六月の火事
 五 弾薬処理の開始

第三章 一九四八年八月六日
 一 浜の日常
 二 爆発
 三 米軍の報告書

第四章 爆発後を生きる
 一 家族を失って
 二 母を亡くして
 三 船長の家族
 四 心の傷
 五 祖父が呼ぶ声
 六 達夫とジミー
 七 LCT爆発に規定された生

第五章 補償を巡る動き
 一 民政府と伊江島の要請
 二 沖縄の人身被害補償
 三 沖縄と本土における講和前の補償要求
 四 伊江村の被害者たち
 五 調査票から聞こえる声
 六 人身事件の補償課題
 七 問題の分節化

補論 消えた伊江島の死傷者数
 一 琉球警察統計の謎
 二 統計処理と捜査
 三 爆弾と生活

あとがき